蛍光体同学会入会のおすすめ
蛍光体同学会(電気化学会蛍光体研究懇談会)は蛍光体とその応用に関係している研究者・技術者の組織で、活発な研究活動を行っております。具体的には年5回の研究講演会を開催し、その都度講演予稿集を発行配布しています。現在、一般会員約200名、賛助会員18社となっています。
蛍光体同学会は1941年(昭和16年)に故亀山直人博士(当時東京帝国大学工学部応用化学科教授)を中心として発足しました。以後蛍光体同学会は現在に至るまで絶え間なく、戦後の困難な時期も乗り越えて研究活動を続け、蛍光体とその応用の進歩・発展に寄与して来ました。1984年(昭和59年)以降は電気化学会蛍光体研究懇談会として活動しております。1987年(昭和62年)には第200回講演会を記念して、「蛍光体ハンドブック」(オーム社)を、さらに1998年(平成10年)に第250回講演会を記念して改訂英語版「Phosphor Handbook」(CRC Press, USA)を刊行しました。これらは蛍光体全般に関するハンドブックとして大へん有用で、好評を博しています。毎回の講演会の講演題目決定と演者依頼は幹事会が行なっております。
ところで,人間の外界との情報の授受の約80%は眼によって行われていると言われています。と言うことは光がその情報を運んでいると言うことになります。この光としての情報を発しているのが蛍光体です。戦後1953年(昭和28年)に我が国のテレビジョンの本放送が始まったのをきっかけに蛍光体が大いに用いられるようになり、さらには1960年のテレビのカラー化により益々その重要性が認識されるようになりました。しかしながら1990年代に入りますと、ブラウン管テレビから薄型テレビへと需要が変化し、蛍光体を用いた薄型テレビも実用化直前までになりましたが、最後は全て液晶テレビに置き換えられ、蛍光体は変化を求められるようになりました。幸いにして2013年の青色LEDの開発とそれを用いた照明光源の革新的な開発により日本の3人の教授がノーベル物理学賞を受賞することによりLED照明用として蛍光体が再び日の目を見るようになり、新たな蛍光体の時代を迎えました。さらには最近有機EL用の有機蛍光体の進展と有機ELテレビのめざましい発展、量子ドット蛍光体の開発とディスプレイへの応用への展開が本格化するとともに、半導体ナノコラムディスプレイ、フォトニック結晶レーザー等を含むマイクロLEDの研究が新たに展開されるなど、新たな形での蛍光体の研究と応用が展開されるようになってきました。さらに、放射線検出や赤外線センサー等可視域に限らず赤外から紫外域波長域での蛍光体の重要性も益々大きくなりつつあります。
このように蛍光体同学会は現在に至るまで絶え間なく、戦後の困難な時期も乗り越えて研究活動を続け、蛍光体とその応用の進歩・発展に寄与して来ました。今後はさらに蛍光体の重要性は益々大きくなるものと考えられます。従いまして,講演会のみならずセミナー等を充実させることによりまして、蛍光体の研究者ならびに技術者へ貢献するよう努力してまいりたいと考えています。
つきましては、蛍光体同学会では蛍光体とその応用、およびその関連分野の研究者・技術者の方々のご入会を歓迎いたします。一般会員の年会費は4,000円、賛助会員の年会費は40,000円です。入会ご希望の方は下記の入会申込書にご記入の上、下記あてお送り下さい。会員番号をお知らせし、年会費の請求書をお送りします。