蛍光体同学会

表彰(蛍光体賞)

表彰事業の目的

蛍光体に係る顕著な研究、開発業績を表彰することにより、この分野の活性化ならびに人材育成に資することを目的とする。
より具体的に言えば、受賞された方々とその職場にはいっそうの活力と勇気を、受賞されていない方にも目標と高いモチベーションを与えることを願ったものである。

間接的にはこの分野の重要性、社会に対する影響力を世にアピールし、受賞者ならびにこの分野に携わる方々がより仕事をしやすくなるように願っている。

また、対象業績を海外にもいっそう広く知らせるために、表彰状は和文に加え英文のものも授与している。

蛍光体同学会表彰規定

  1. 蛍光体および蛍光体の応用に関する研究および技術開発に関し顕著な成果をあげた者を表彰し、蛍光体賞を贈る。これによりこの分野の活性化ならびに人材育成に資することを目的とする。
  2. 蛍光体同学会講演会で最近発表された成果および過去に発表され最近注目を集めた成果を対象とし、発表者を表彰する。
  3. 表彰は毎年度2件以内とする。ただし該当するものがないと判断された場合は、その年度の表彰を取りやめる。
  4. 本会会員は、表彰候補者を本会幹事会に推薦できる。推薦(自薦を含む)に当たっては、推薦者は、別に定める様式に従い10月末日までに、候補者氏名、対象となる業績、推薦理由、推薦者氏名を本会幹事会に送付する。
  5. 表彰および表彰対象者の選考は、12月末日頃までに選考委員会が行い、選考委員会の意見を踏まえて幹事会で決定する。表彰対象者は原則として蛍光体同学会講演予稿の全著者とする。
  6. 選考委員は本会会員または本会賛助会員所属の個人とし、幹事会が委嘱する。 選考委員の人数は5名とし、そのうち幹事は2名以内とする。選考委員の任期は2年とする。 ただし再任は妨げない。

付則 : この規定の改正は本会幹事会の議を経て行う。

申し合わせ事項:

  1. 本会元会員も選考委員候補者となりうることとする。
  2. 選考委員と所属機関(選考委員の元所属機関を含む)を同一にする者が候補者として推薦された場合、当該選考委員は辞退し、幹事会は所属機関の異なる選考委員を新たに委嘱する。
  3. 選考委員長は委員の互選により決定する。
  4. 選考委員会は、必要に応じて幹事会を通じて推薦者等に資料の提出を求めることができる。
  5. 毎年度末までに、幹事会は、選考委員5名の任期を確認し、必要に応じて次年度選考委員の新任候補を協議した上で、次年度の選考委員5名を決定する。
  6. 幹事会は、選考の必要に応じて、選考委員5名に、当年度の蛍光体賞の選考を委嘱するとともに、選考委員会に選考委員長の互選を依頼する。

表彰候補者推薦様式

A4版用紙1枚に以下の事項を記入する。

  1. 日付
  2. 推薦者 所属、氏名
  3. 候補者
    3-1 研究課題(蛍光体同学会講演会における発表題目)
    3-2 発表された蛍光体同学会講演会の回数、年月
    3-3 所属
    3-4 氏名(複数可)
  4. 推薦理由(800字以内)必要に応じて参考資料を提出することができる。

受賞者リスト

令和4年度

超薄型・高輝度LCDを実現する蛍光体フィルム開発

デクセリアルズ株式会社
山菅 雄大、伊藤 靖、堀 智充

株式会社オキサイド
楠木 常夫(元デクセリアルズ株式会社)

受賞式
授賞式

山菅氏からの受賞のご挨拶

この度は大変名誉な賞を賜り、身に余る光栄を感じております。今回、弊社がこのような名誉に預かる事ができたのは、ここにいる私達だけの力ではなく、蛍光体フィルムの開発、製造、営業等に関わってきた皆様の力があったからであり、心より感謝しております。
蛍光体フィルムの開発は、弊社の前身のソニーケミカルの親会社であったソニー株式会社において2007年より開始され、本開発はソニーケミカルに2009年に技術移転されました。
私がソニーケミカルに入社したのが2010年であり、硫化物蛍光体の信頼性を向上させる開発を行って参りました。デクセリアルズ株式会社が2012年に発足する中で、開発を粛々と進め、2016年についにこれを完成させることができました。そして、蛍光体フィルムの開発開始より実に14年後の2021年に大きな規模の蛍光体フィルムの事業化を実現する事ができました。
過去を振り返ると、数多くの方々に支えられてきたことを実感します。改めて、関係者の皆様に感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。

デクセリアルズ株式会社 蛍光体賞受賞のニュースリリース

日本語
英語

令和2年度

次世代マイクロLEDディスプレイに資するEu添加GaN赤色発光ダイオードの高輝度化とRGB集積化

大阪大学大学院工学研究科
藤原 康文
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平成29年度

LED用蛍光体研究の新しいアプローチ

三菱ケミカル株式会社
三上 昌義

平成28年度

Mn4+ -doped Complex Fluorides and GE TriGainTM Phosphors

GE Global Research, U.S.A.
Anant A. Setlur, Florencio Garcia-Santamaria, James E. Murphy, Srinivas P. Sista

GE Global Research, India
N. Prasanth Kumar, Digamber G. Porob, Jenna M. Baldesare

GE Lighting, U.S.A.
William W. Beers, Ashfaqul I. Chowdhury, William E. Cohen, Fangming Du, Clark D. Nelson

平成24年度

βサイアロン蛍光体合成技術の開発

電気化学工業株式会社
山田 鈴弥,市川 真義、江本 秀幸、伊吹山 正浩

独立行政法人 物質・材料研究機構
広﨑 尚登

平成21年度

Eu2+付活SrxCa1-xAlSiN3蛍光体の新規合成法と構造・発光特性

(株)三菱化学科学技術研究センター
渡邉展 和田博 関敬一 伊藤ますみ 茂岩統之 寺田薫 木島直人

青色励起赤色および緑色発光Eu2+付活Srサイアロン蛍光体の合成と一般照明用白色LEDへの応用

(株)東芝
福田由美 岡田葵 平松亮介 石田邦夫 佐藤高洋 松田直寿 三石巌 布上真也

平成20年度

電界放射ディスプレイ用新規青色Eu2+付活窒化物蛍光体

(財)高輝度光科学研究センター
井上和朗 広崎尚登 解栄軍

双葉電子工業(株)
田村清

平成19年度

白色LED用Ce3+付活新規緑色蛍光体

(株)三菱化学科学技術研究センター
下村康夫 茂岩統之 赤井俊雄 岡本薫 来島友幸 木島直人

(財)高輝度光科学研究センター
本間徹生

平成17年度

白色発光ダイオード用窒化物・酸窒化物蛍光体の開発

(独)物質・材料研究機構
広崎尚登 解栄軍

東京工科大学
上田恭太 山元明

平成16年度

CRT蛍光面の開発及び転写法による高コントラストCRT蛍光面の開発

ソニー(株)
大野勝利 楠木常夫

ナノ粒子発光材料の先駆的研究

京都大学
金光義彦

平成15年度

X線CT用セラミック・シンチレータ

(株)東芝
福田幸洋 松田直寿 奥村美和

東芝リサーチ・コンサルティング(株)
玉谷正昭

X線CT用高感度固体検出器に用いるGd2O2S:Eu,Tb,Ceシンチレータの開発

(株)日立メディコ
佐藤誠三 浦一朗 山田敞馗

平成13年度

白色LED光源の開発

日亜化学工業(株)
板東完治 野口泰延 阪野顕正 清水義則 幸田滋嗣 小橋正毅 西岡敏也 永峰邦浩 阪井一彦 荒井清隆

平成12年度

BaAl2S4:Eu蛍光体薄膜からのエレクトロルミネッセンス

明治大学
三浦登 川西光宏 松本皓永 中野鐐太郎

Ⅲ族元素添加によるアルカリ土類複酸化物新蛍光体の開発

東京工科大学
山元明 光峰さとえ

奈良先端科学技術大学院大学
岡本慎二

双葉電子工業(株)
土岐均 田村清 伊藤茂生

平成11年度

均一粒径球状BAM系蛍光体の開発

松下電器産業(株)
重田照明 川崎充晴 猪野原誠 松岡富造

松下電子工業(株)
大塩祥三

新赤色長残光蛍光体の開発

日亜化学工業(株)
村崎嘉典 荒井清隆 一ノ宮敬治

平成9年度

アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体の劣化機構の研究および新緑色蛍光体の開発

三菱化学(株)
木島直人

化成オプトニクス(株)
久宗孝之 藤野茂雄 小栗康生

平成8年度

高効率赤外-可視変換蛍光体

日本電信電話(株)
大脇純一 渋川篤

住田光学ガラス(株)
王宇湖 沢登成人 大塚正明

球状蛍光体

(株)東芝
アルベサール恵子 奥村美和 玉谷正昭 松田直寿 服部博信

高周波熱錬(株)
元木信二郎 井上好明 川嵜一博

青紫色窒化物系半導体レーザー

日亜化学工業(株)
中村修二 妹尾雅之 長浜慎一 岩佐成人 山田孝夫 松下俊雄 清久裕之 杉本康宣

平成6年度

長残光性蛍光体の特性と応用

根本特殊化学(株)
松沢隆嗣 竹内信義 青木康充 村山義彦

窒化ガリウム系発光素子

日亜化学工業(株)
中村修二

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